古布について

 江戸、明治、大正時代等の古い織物や布のことを「古代裂(こだいぎれ)」「時代裂(じだいぎれ)」、またこれらを総じて「古布(こふ)」と呼んでいます。
 友人、知人から譲り受けた布や、古代裂を商う店や骨董市で見つけた江戸縮緬(えどちりめん)等は、とろりとした風合いで、あざやかでいて深みのある色彩は私達の心をとりこにします。それは100年もの時を経て来たものとは思えないほどで、現代の品にも決して見劣りする事もなく恍惚とさせるものがあります。
 また日本だけにしかない友染等は、大変貴重な遺産とも言え、人形等に着せて共に愛でながら、大切に後世に残していきたいもののひとつではないでしょうか。