髪結い

 坊やのお昼時を利用し、若き母親はお乳をふくませながら髪結いを頼み、そろそろ結い上がろうか、という場面を人形にしてみました。
 自身(緋布)も半世紀近く髪結い(美容師)という仕事に没頭し続け、いよいよその職を引退するとき、「髪結いの人形が作りたい」と、これまでの人生を振り返り、いろいろな思いを込めながら作った作品です。
 子をもうけた若い既婚女性は眉をそり落としたという当時の風習になぞらえ、母親は青眉に。また、匂い立つほどに艶やかな黒髪の丸髷に、新妻の幸せを感じていただければと思います。(平成18年制作)
*この人形は非売品です *写真をクリックすると、この他の写真をご覧いただけます